工芸にチャレンジ

吹きガラス作り

能登島は、四方を海に囲まれ、風光明媚な島。
そうした環境は、アートの創作にも最適です。

能登島の環境に惚れ込んで島で創作活動を行っている芸術分野の作家もいます。そして島内には、ピカソのデザインに基づいたガラス作品などを展示する「石川県能登島ガラス美術館」があり、創作意欲を駆り立てています。今回は、工房を構える「能登島ガラス工房」さんと陶芸工房の「案山子窯」さんでコップ作りなどを体験してみました。

まず訪れたのは、ガラス美術館のすぐ目の前にある「能登島ガラス工房」。この工房での体験メニューは、吹きガラス体験やサンドブラスト、とんぼ玉、ジュエリー作りなどです。

その中でも人気のある吹きガラスのコップ作りにチャレンジしました。まず、工房の職人さんから、制作の手順やコツを教えてもらいます。炉の火を目の当たりにすると、緊張しました。

初めてで、うまく吹けるのだろうか、割れないのだろうかと心配になります。そんな心配もいざ作業がはじまるとどこへやら。職人さんからの指示を聞き漏らすまいと真剣です。何しろ、作ったコップは、自分のものになるのですから、さらにテンションも上がります。

中空になった長い金属のパイプの先についた溶けたガラスをゆっくりと吹きます。丸く膨らんだら、今度は、耐熱の手袋を使い濡れた新聞で形を整えます。時間との勝負です。熱いなどとを考えるひまもなく、手の先に神経を集中します。炉で熱する作業は、全て職人さんが行ってくれますので、お子さんでも安心です。

次は、ガラスに模様を付けるため、色ガラスを付けます。この付け方によって作品に表情が生まれます。職人さん曰く、同じ材料や工程でも温度やタイミングによって表情が異なるため、偶然から生まれるガラス作品ならではの創作に魅了されるのだとか。

最後は、底を切り離して出来上がり。ただし、とても熱いため、持ち帰りはできません。低い温度の炉の中でゆっくりと、時間をかけ温度を下げるので、本当の完成までは2、3日かかります。制作した体験時間は、約30分ほどでした。形を整える作業で使う、濡らした新聞紙の種類によっても出来が違ってくるのだとか。「○○新聞」が良いですよ、とおっしゃっていましたが、ここでは秘密にしておきましょう。

出来上がった作品は、後日発送して頂けます。制作体験の後は、隣接のショップでガラス製品のお買い物を楽しみました。

  • コップに色ガラスを付ける工程
    コップに色ガラスを付ける工程
  • ガラス工芸は、炎から生まれるアート
    ガラス工芸は、炎から生まれるアート
  • 形が決まる緊張の瞬間
    形が決まる緊張の瞬間
  • とんぼ玉制作の例
    とんぼ玉制作の例
  • ジュエリー制作の例
    ジュエリー制作の例
  • 工房のショップ
    工房のショップ

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