お宿の前は海、後ろには祖母ヶ浦の山という恵まれた場所に「民宿 松下」はあります。「うちの特別なこと？　なぁーんもないなー。」笑って顔を見合わせて、ご夫婦はこう答えてくれました。その「当たり前」が、聞いてみると「特別なもてなし」なのです。

料理には刺し網でとれた魚貝類や山で採れた山菜、自家製米、そして畑の野菜がたっぷりと使われます。シイタケやナメコも自家栽培です。旬の５品以上のお刺身が入った船盛りのほか、メバルの塩焼きや「きんこ」（干しナマコの炊き物）を提供しています。春は絹モズクの酢の物やゼンマイの煮物、夏はサザエめしやところ天（なんと！テングサを干すところから手作り）、秋はアオリイカの姿焼き、冬はカキの酒蒸しといった料理もいただけます。

「秋にとれるシバタケの味噌汁は山の味がしますよ」おかみさんはこう言います。畑のトマトを丸かじりしていると、ふるさとの家に帰ったような気になれます。この宿でしか味わえない「特別じゃない」民宿　松下です。