能登島がある七尾湾に2001年頃から、野生のミナミハンドウイルカが棲むようになりました。最初は、2頭だったのが家族が増え、現在は十数頭が生息しています。ミナミハンドウイルカ世界最北の生息地となります。
七尾湾内に生息しており、その様子は、運が良ければ海岸から観察できる事もあります。能登島をくるっとドライブするのも楽しめます。
七尾湾は、湾の入り口が狭く、風による波の影響を受けにくい形となっていて、1年を通じ穏やかな海です。ある時は鏡のように島影を映し、その景色は、訪れる人を魅了しています。本来温かい海洋にいるミナミハンドウイルカですが、冬場に水温が下がる能登半島周辺に棲みつくのは、珍しいことです。外敵も少なく、餌の小魚が豊富で穏やかなため、子育てなどに都合が良かったと考えられています。
様々な魚が七尾湾に回遊してきます。のとじま水族館にお目見えしたジンベイザメは近くの定置網に入り、水族館に運び入れたものです。能登島は、イルカの棲む島として、国土交通省の「島の宝100景」も選定されています。
能登におけるイルカの歴史は古く、昔、入江には、多くのイルカがやってきていた様です。能登島の北に位置する能登町の真脇遺跡は、縄文時代から約4000年間も繁栄をした豊かな集落跡ですが、イルカ漁が盛んに行われていた痕跡がありました。
能登島では、船からのイルカウォッチングやイルカと泳ぐ体験が行われています。イルカの生態を観察し、熟知した七尾湾イルカ保護委員の船長やガイドが、海のコンディションやイルカたちの行動を見ながらストレスを与えない様、体験を行っております。船からのウォッチングやスイムもルールを設け、お客様にも優しく見守って頂く様、お願いをしています。
人とイルカの共存・共栄を叶えるためにも、環境づくりへの配慮を行い、七尾湾イルカ保護委員会を中心に自主ルールを設けております。希少な野生のミナミハンドウイルカの生息をみんなで見守っていきましょう。
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